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記事: REFLEATHER

REFLEATHER

REFLEATHER

数年前、KADOYA直営店限定でリリースされた安藤製靴エンジニアブーツホワイトスエード。
真っ白な起毛革を綺麗に履き続ける自信は無かったのですが、汚れたら真っ黒に染めてしまえ、の気持ちで即購入し、それ以来3日に2日の頻度で履き続けている愛用品です。

レザージャケットの専門メーカーカドヤ

ここ最近気付けば毎日履いている有様で、いい加減汚れと数ヶ月分のイヤな臭いが見過ごせない具合になっている事にハッとさせられ、数ヶ月ぶりにこの可愛いブーツのメンテナンスをプロの手にゆだねる事に致しました。

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KADOYA本社からバイクで5分、浅草6丁目馬道通り沿いにKADOYAがプロデュースする皮革専門クリーニング、リフレザーはあります。

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この度、クリーニングを担当してくれた前田氏。

20代の前半を放浪生活に費やした男。
バイクとチャリンコで日本を一周、イリオモテでのサバイバル生活、などの経験を持つKADOYAの陰の強者です。

しかもその数年間ほぼ野宿だったと聞き、それがどういう事なのか少し真剣に想像してみました。
かなりイカレイカしてます。
おそらく、動物と人間の狭間を彷徨っていたのでしょう。
余談はさておき折角の機会なので、リフレザーの現場をご紹介する為に協力してもらいました。
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建物に足を踏み入れると、乾燥中の無数の革製品が吊るされています。

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整理整頓、掃除の行き届いた作業場。現場の鉄則です。

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早速、品物のチェックが始まりました。

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入念な作業前点検が続きます。
ここで革の状態や糸のほつれ具合などを徹底的にチェックし、クリーニング作業中の破損に繋がる危険要素を見極めます。

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先ず始めに、付着したゴミや埃をエアーで吹き飛ばします。
洗浄作業のイメージを固める為に、この段階でも確認作業は続いているそうです。

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次に流水洗浄。 ここまでで表面的な汚れは取り除かれます。

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そして、品物は3槽のシンクに移されます。

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初めの液体は、クリーニング中の色落ちを防ぐ為の退色防止液。
数分浸してから2番目のシンクへ。

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洗浄液を浸透させ、革内部の汚れ、臭いのもと、カビ、を浮き上がらせると、力強く素早く丁寧に、見事な手さばきでブラッシングされる我がブーツ、思わず魅入ってしまいます。

この辺りからまるで、愛犬をサロンに連れて行きカットシャンプーブローの施しにされるがままに身を委ねる、自分の子犬を温かい目で見守る愛犬家の心情とオーバーラップするような何か妙な気分になっていました。

それくらい気持ち良さそうにしているんです。
ブーツなんですけど。

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そして、2番目のシンクで汚れが落としきれなかったと判断した場合、異なる成分の洗剤をスプレーで吹きかけ更にブラッシングが続きます。
それでも落ちきれない時は、また違う薬品を使う事になるそうですが、私のブーツはここで終了。

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綺麗になった品物は3槽目で栄養補給の為暫く浸けおきます。

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トリートメント槽から取り出されたブーツ。

この時は、ツーリング先の温泉でゆっくりと疲れをとった放心状態のバイク乗りの心情とシンクロしていた気がします。

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優しくバスタオルで包み込み、水気を吸い取る旅人前田氏が、やっと笑顔をくれました。

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すかさず新聞紙を丸めて詰め込み、型くずれ防止の成形。

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数時間、扇風機にあてます。
コーヒー牛乳片手に、マッサージチェアーでくつろぐ温泉あがりの光景です。
この後、扇風機は外され、数日間自然乾燥させてメンテナンスは終了となります。

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後日届けられたブーツ。
見た目に劇的な変化を感じなかったのが正直な感想です。
しかし、2槽目のシンクで汚れきった廃液と排水口に溜まったゴミくずを目にした時点で、私の期待度は既に100%に達していて、さらに一連の真摯な作業と、なによりも数ヶ月分のイヤな臭いがなくなっていた事で満足度は軽く100%を超えました。
印象的だったのは、作業前点検に費やす手間と時間の多さでした。
リフレザーの一番のこだわりは、入念な検品と一品作業に尽きる、と前田氏は言います。
革製品は使用されている革の種類、裏ばりに使われる素材、製法、そして経年変化による個体差などから同じ物は二つとありません。
そのため、その品物にあったクリーニング方法を見出すまで、作業前点検は繰り返されます。
今回は手洗いによる水洗いが施されましたが、水が使えない場面ではドライクリーニングが適用されます。
いずれにしても全ての品物に個性がありますので必然的に一品洗いとなり、複数の品物をまとめてタンブラーに入れるような事は出来ないそうです。
使われる洗剤にも独特なこだわりがあり、革に対する負担と洗浄力のバランスに重きを置いているとの事でした。
そして洗浄後にしっかりと栄養補給してくれる所もポイントです。
まさに革自体のリフレッシュを目的としたクリーニング行程なのだと感じました。
末永く活躍して欲しい革製の愛用品をお持ちの方に心からおすすめしたいリフレザーのクリーニング、
7月中はキャンペーンを実施してるいるそうです。
【市島】