少しマニアックな、パターン(設計図)のお話
企画デザインをする時に、これまたマニアックな(多少余計?)な業務があったりします。
それがパターン(設計図)のデザイン
まあこんな内容をお話するのもアレか、とは思いますが...
あくまでカドヤ企画マンの小話としてお付き合いください笑
いつも企画立ち上がりは、リリースの1年半くらい前。(現在は目下のところ21年秋冬を立ち上げ中だったり・・・)
その立ち上がりの時にデザインする/資料にしてその後スタッフの皆にフルボッコにされる...のは、あくまで紙の上のデザイン。
いわば、机上の空論なので、正直デザインの精度としては、まあ良くて3割と考えています。
1年半かけてじっくりサンプル(試作品)を何回も作成しては煮詰めていきますが
完成にまでこぎつけるには
<出発点のデザイン+パターン(設計)+縫製の精度が非常に大切。>
衣服関係やものづくり関係の方々は共感されると思いますが、
そのデザインとパターン(設計)、縫製(製造現場)を
「どのくらい想像できているか?」がデザイナーながら非常に意識する点でございます。
なのでデザインする僕自ら、大枠のパターンや注意ポイントを製図でシミュレーションします。
(上の写真はメモ帳に走り書きした製図デザインイメージ)
過去に作成したパターンを切って、繋げて、曲げて、捻って。
こうしたらこういうボリューム感になるな、とかデザインが映えるな、とか
はたまた合理的な作りで壊れにくいよね、とか。
その中でフラッシュバックのように完成形の実物イメージが脳裏に浮かんだり
縫われた一着に袖を通した時の、重量感や着用感が浮かんできたり。
どんどんその一着に集中して感覚を研ぎ澄ましていきます。
またこの時に細部のデザインや縫製仕様も付随して決めていきます。
「どうせパタンナーが製図引くんだから余計じゃないの?」と思う部分も無きにしもあらず、、ですが
自分目線で作成した「やりたい内容」をパタンナーや本社工場のスタッフが知識と経験でもって
「もっとこうやった方が合理的で、作りやすく、もっと格好いいんでないの」という内容にしてくれるので
僕はこの社内での<ものづくりの掛け合い>がとても好きで、
良いものを作る為、そしてより良い企画を生み出す為に大切だな、と思うのです。
そんな掛け合いを幾度となく行いながら作るので、量産が確定する時は本当に嬉しくなります。
(段々と内容がパターン小話から本社工場自慢にソレて行きそうなので、その辺はまた今度お話するとして...)
<企画マンとして>
デザインの感覚は常に磨き続けていかないといけない
縫製や素材に対する知識も、もっともっと身につけないといけない
そんな中において
パターンという白紙に向き合う時間がものすごく自由で
なんだか無限を感じる。
そんな小話でした。