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Exchange

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皆さまにとって、車やバイクなど愛車を手放す時とは
どんな想いでしょうか?
事情があり、急遽別れる事になるケースや
新車に乗り換える時など、状況はいろいろあると思います。
たかが機械・鉄の塊と考える人もいれば
思い入れが強すぎて、最終日に一人乗りながら
涙する人もいるのでは・・
私はどちらかと言うと後者の方です。
泣いたことはありませんが、愛着のあるものを
手放す時はやはり寂しいものです。
以前にバイクを乗り換えた時の事ですが
納車の日を楽しみに待つと同時に、急に寂しくなり
不安になった事を覚えています。
下取りに出す最後の日になると酷いもので
目的地が近づくと減速したり、ルンルン気分で乗り換えようと
思った事を後悔する始末。わがままな話です。
そんな愛車との別れに近い感覚を、三ヶ月ほど前に
工場の中で経験しました。
それは入社時から使用していた自分のミシンと
他のミシンをトレードせざるを得なかった時の事。
革ジャンを作る我々にとって相棒とも呼べるほどの存在である
厚物用上下送りミシン。(HFブログ「LOVE TOOLS」より)
メンテナンス次第では一生物にもなるであろう自分の
使い慣れたミシンと、手入れ調整が繰り返された個性的なミシンを
交換する事など、今までに考えた事はありませんでした。
交換する前夜になると、やはり離れがたい感情が沸いてきましたが
もう決めた事ですし、どうにもなりません。
「物に魂が宿る」と言いますが、次に使う人のためにも
あまり物に想いを残すのも良くないと思い、感謝を込めて清掃し、
さらりと最後の日を迎える事にしました。
レザージャケットの専門メーカーカドヤ
今はそのミシンを新人が隣で使用しています。
そして現在、自分が使用しているのは私の師匠でもある
昨年引退した職人が使っていた物。
レザージャケットの専門メーカーカドヤ
テーブルのサイズが、工場の中にあるミシンの中で一番大きいのも個性的。
隣にあるミシンに比べ、横で30cm・縦で10cmほど長くなっています。
その大きさに不便性を感じたのか、丸ノコを手にして
テーブルを切断しようとしていた職人の姿が目に浮かびます。
周りが慌てて止めに入りましたが・・
大きなテーブルはスペースをとりますが、私にとっては使いやすく
今ではこのミシンにもだいぶ慣れてきました。
【中村】