2 WAY OPEN ZIPPER
スライダーが2つ付いたZIP。 逆開ファスナーとも呼ばれます。
エンドが決まっているクローズタイプは 主にバッグやツナギに使用しているものが多く
一方、オープンタイプは左右のZIPを切り離すことができ、容易に着脱できる事から
ジャケットやコートで使われています。
では、なぜ逆開ZIPを使うのか?
着脱のしやすさを求めるのであれば スライダーは1つでも構わないはずです。
もとより Wスライダーはゴルフウェアであるスウィングトップでの採用が起源と言われています。
ちなみに よく耳にするこの”スウィングトップ”は「VAN」の社長が命名したものであり
実は和製英語であることは驚きです。 なるほど・・「スウィング!?」
逆開ZIPを使用した理由はゴルフウェアのブルゾンで かがんでパターをする際に
ウエスト周りの脹らみが邪魔をするため。
そこで逆開ZIPの下のスライダーを上に引く事で、裾が開きダブつきを左右に逃がします。
私はゴルフをしませんが この機能は画期的です。
座った時や かかんだ時にでる このダブつきが元々苦手だった私にとって
逆開ZIPを使用したジャケットは衝撃的な出会いでありました。
かれこれ20数年前の話になります・・・
それ以来 逆開ZIPは大好物となり
座る時やバイク乗車時におきる突き上げの軽減・
トイレやウエスト周りを整えたい時・マウンテンバイクの場合・・・・などなど
場面に応じた調節が可能であり、今日では日常においても大活躍。
そもそも丈の短いジャケットや 左右のZIPを切り離せば、この機能は不要ですが
丈の長いものや 裾の締まったシルエットのジャケットに関しては有効的です。
また この機能は必要であっても、開閉がしづらい等の煩わしさが原因で敬遠する方も
多いかと思いますが
下までおろした2つのスライダーが ピッタリとくっついた状態を保っていれば
スムーズに開閉ができます。
この状態でないまま無理に開閉をしようとすると 使いづらいと感じたり破損の原因と
なりますが、慣れてしまえば問題はありません。
最近ではファッションアイテムの1つとしても使われている逆開ZIP
本来は機能的であるのに装飾性のイメージが強いものを見かけると残念な気がします。
一方でオーダーメイドの際に ライディングポジションを考慮した上での選択を
目にすると嬉しい感覚をおぼえます。
さて、これまでウエスト周りのダブつきが苦手だなんだと言ってきた私ですが
ビールを飲み過ぎて腹部がふくらんでいる時は下のスライダーは下ろしたままです。
姑息な裏技の1つ・・・でしょうか??
【中村】