カドヤの革ジャン四方山話-其の四-不定期連載
カドヤの革ジャン四方山話
其の四 日本人の体型編
人は残念ながら太るのである。
西洋人のように全体の肉厚が増していくならまだいいが、多くの東洋人の胸板は残念ながら薄っぺらで、腹だけが出る。
ライザップの施術前のごとく、 どうひいき目に見ても最低限にだらしないオトコどもの成れの果てがそこにはある。
photograph(main cut): Taka Masui
text : James Sekijima
model : Animal & Konimal
編集協力:VIBES
しかしそれでもオトコは哀愁すら帯びる本能で、
カッコ良さを求めるのだ。
どこまでふしだらな体形に落ちぶれようとも、女性にもてたい!
そんな究極の想いに曇りはない。
しかもそれが総じてナルシシズムの強いバイク乗りであればなおさらだ。
どんな姿に成り果てようともカッコ良いバイク乗りでいたいし、そのためには革ジャンが一番であることを本能が察知する。
革ジャンの持つ究極のロマンがまさにここにあるのだと思う。
ただし残念ながらそう思ったところで、実際革ジャンを着続けるのは腹の出なかった一部のミュージシャン体形の例外のみで、多くはいつ頃からか革ジャンに代わる何かを探し始める。
一番手狙いからは身を引いて二番手あたりに妥協点を見い出し、挙句に自身に言いわけを用意したりして。
そんな『テイタラク』で女性にモテるはずがない!
ロマンの出る幕もない!!
『創業八十余年のカドヤがどの段階でそう思ったかは知らないが、(そもそもそう思ったのかどうかも知らないが…)オトコどもの体形の変化をはじめとした日本人ならではの体形について、いち早く着目した事は事実だった。』
カドヤには長年培ったフルオーダーの歴史があり、太めから細めまで実に1500以上 のさまざまな身体データが大量に蓄積されているのだという。
一般的なサイズ設定は大きくなるほど、丈と幅が相乗的にUPしていく。したがって太った人が腹にサイズを合わせると、どうしても袖丈や着丈が長くなってしまい無粋になってしまう。
体形バランスの異なる日本人が欧米製革ジャンで代用すると、幅は合っても丈が合わないというそんな悲劇が起こりがちだ。
その点カドヤでは、3Lや4 Lであっても欧米人並みの190cmなどといった設定ではなく、日本人に合った体形バランスにより各革ジャンを仕立てている。
さらにもうひとつ重要なのがバイクに乗る際の姿勢で、例えばハンドルを握るべく腕を上げた状態。
一見シンプルなこの動きが実はとても複雑で、腕だけが動くのではなく肩の位置も動いていて、カドヤが作るパターンにはそんな動きも盛り込んであり、それがバイク乗りにとって秀逸な着心地を生む。
こうして誕生したニッポン人を熟知したサイズ設定。標準モデルでは窮屈になった太ってしまったオトコども向けのサイズ設定。一般的なジャケットとライディングジャケットの違いに関するノウハウ。
まさに歴史を担保にしたカドヤの革ジャンは、女性にモテたい全オトコたちのロマンを保証する一着なのである。
POINT.1 調節可能なウェストベルト
体型の変化に対応する調整機能付き。
少し痩せて、バタつきが気になるようであれば締めればよし。
逆もまた然り。
POINT.2 便利な内ポケット
ちょっとした小物を入れたい時に便利な内ポケット。
バイクの鍵など様々なアイテムを納めるのに丁度良いサイズ感。
POINT.3 高級感のあるZIP引き手
フロント、袖口、ポケットなどにはKADOYA刻印入りのZIP引き手を採用。
さりげないポイントながら質感を高めている。
POINT.4 ライナーが取れる!オールシーズンモデル!
薄地軽量ながら高い保温性を誇るComformax中綿を採用。
また、着脱が可能になっているのであらゆるシーズンに着用できる仕様に。
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