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文章: 老舗メーカーが本気出してバイクを降りた後も格好良いバッグを作るとこうなる

老舗メーカーが本気出してバイクを降りた後も格好良いバッグを作るとこうなる

単なるアパレルに留まらず、ライダーの安全とスタイルを支える「ギア」であり続けること。それがKADOYAのモノづくりの根幹にあります。

確かな審美眼を持つバイクライター・アイキョウ氏が、KADOYAの主要プロダクトを実際に着用し、その設計思想から実用性までを深く掘り下げる本シリーズ。

今回ご紹介するのは、「バイクを降りた後もカッコ良く」をコンセプトに開発した、新作バッグシリーズ。モーターサイクルを知り尽くしたアイキョウ氏ならではの緻密なインプレッションを通じて、KADOYAが追求するクオリティの深層へ迫ります。

文・写真/相京雅行
編集/KADOYA MAGAZINE編集チーム



どうも、アイキョウです。
今回は2026年春夏新商品のバッグをご紹介します

ここ数年、カドヤ製品を紹介するたびに言っているかもしれませんが、最近は少しずつブランドイメージを変えている印象があります。
カドヤといえば「革ジャン」、そしてデザインも武骨でハードなイメージが強かったですが、最近はカジュアルな製品が増えてきています。
昔に比べてバイクがレジャーとして親しまれるようになり、ライディングジャケットやパンツも、街中に馴染むようなデザインが採用されるようになりました。

今回紹介するバッグも、バイクを降りた後のことまで考慮したデザインや機能性が採用されており、カドヤの進化を感じさせます。
3つのバッグを紹介するため少し長くなりますが、それぞれの「ディテール」「容量チェック」「背負ったイメージ」の順で解説していきます。

LEG BODY BAG

商品名:LEG BODY BAG
価格:11,000円
カラー:ブラック、グレー

まず良いなと思ったのがカラー展開です。
バイク用バッグは専門メーカーと比べても生産数を多く作れないため、どうしても売れ筋のブラックのみになりがちです。
しかし、この少し緑がかったグレーは他のメーカーではあまり見ない色味で、どんなジャケットやシャツにも合わせやすく、かつ個性が際立ちます。

主素材にはポリエステルのリップストップ生地を採用しています。
リップストップとは、ナイロンやポリエステルの糸を格子状に織り込んだもので、「リップ(裂ける)」を「ストップ(止める)」という意味の通り、万が一裂けても広がりを最小限に抑える構造です。
裏側にはPVCコーティングが施されています。PVCは水を通しにくい素材ですが、縫い目からは浸水するため、軽い雨なら大丈夫という認識で使うのが良いでしょう。

ファスナー類も止水タイプが採用されており、多少の水圧には耐えられます。

引手が付いているため、グローブをしたままでも操作性は良好です。

「レッグボディバッグ」という名称の通り、足に巻き付ける「レッグバッグ」と、斜め掛けする「ボディバッグ」の2ウェイで使えます。

長さ調整は3か所で行えますが、1か所を簡単に調整できるよう工夫されているため、レッグスタイルからボディバッグスタイルへの変更もスムーズです。
※青丸部分が簡単に調整可能

ストラップの一部にはアクセントとして牛革が使われていますが、あえて張られていない場所もあります。
これは調整部分に厚みのある牛革が入ると動きが悪くなるためで、他の調整部分で適切な長さをあらかじめ設定しておくのがおすすめです。

余ったストラップはボタンで固定できるため、走行中にブラブラせず、見た目もすっきりします。

足に巻き付けるトラップはバッグ表面に収納可能で、牛のスウェード側を表に出すことでデザインのアクセントにもなっています。

正面のワッペンは、イラストレーターの加藤ノブキ氏がデザインしたもの。
素材や色がミリタリー調なので、ベルクロ仕様を活かして好みのワッペンに貼り替えて楽しむのも面白いかもしれません。

荷室は2つに分かれており、小さい方の荷室にも大型のスマートフォンが収納可能です。
メインの荷室には仕切りがあり、薄いものを分けて入れておけます。
内装生地は明るいオレンジ色なので、中の荷物を視認しやすいのもポイントです。

容量

・収納できたもの
スマホ、イヤフォン、老眼鏡、サングラス、小銭入れ、二つ折り財布、名刺入れ

横幅が広いため、老眼鏡やサングラスをケースに入れた状態で横向きに収納できます。
ただ、詰め込みすぎると正面の荷室が圧迫されて出しにくくなるため、スマホと財布程度が適量です。

背負ったイメージ

スマホを外側の荷室に、財布をメイン室に入れておけば、料金所などの支払いもスムーズです。

レッグバッグスタイルは歩いていると徐々に緩んでくることがあるため、街歩きの際にはボディバッグスタイルをおすすめします。

WAIST BODY BAG

 

商品名:WAIST BODY BAG
価格:9,900円
カラー:ブラック、グレー

生地とカラー展開はレッグボディバッグと共通です。今回はブラックを紹介しますが、個人的にはグレー推しです。

ウエストベルト部分も共通のデザインで、牛革のアクセントと調整のしやすさが両立されています。

こちらも余ったストラップをボタンで固定できるため、スマートに着用できます。

バッグ下部にはDリングが付いており、付属のサブストラップを使うことで、ボディバッグとして背負った際のズレを防げます。
Dリングは左右にあるため、どちらの肩に掛けても対応可能です。

荷室は1つですが、内部に仕切りがあります。背中側にスマホを収納したいところですが、残念ながら大型のスマホは入りませんでした。ここは改良に期待したいポイントです。

加藤ノブキ氏デザインのワッペンは、バッグのサイズに対してやや大きく感じました。3サイズ共通のパーツなので仕方ない面もありますが、ワッペンを別売りにしても良かったかもしれません。

容量

収納できたもの
スマホ、イヤフォン、老眼鏡、サングラス、小銭入れ、二つ折り財布、名刺入れ、500mlペットボトル

こちらはペットボトルが入るため、暑い時期の水分補給に重宝します。ペットボトルと財布を入れた状態が、パンパンにならずに使える適量です。

背負ったイメージ

ウエストバッグとしてはコンパクトで目立ちにくいですが、ペットボトルが入る収納力は魅力です。システムヘルメットやジェットヘルメットなら、装着したままの水分補給も楽に行えます。

しっかり体に密着させてサブストラップで固定すれば、前傾姿勢のバイクでも荷重を背中に分散できます。
軽量でフィット感が非常に高く、ライディング中にバッグの存在を忘れるほどです。

2WAY DUFFLE PACK

商品名:2WAY DUFFLE PACK
価格:14,300円
カラー:ブラック、グレー

こちらも他のバッグと同様の生地とカラーを採用しています。

コンセプトは「バイクでジムに通うイメージ」とのことで、一般的なスポーツバッグよりも牛革の質感や生地のクオリティが高く、所有感を満たしてくれます。

このモデルのみ止水ファスナーではありませんが、大きめのフラップが付いているため、小雨程度なら防いでくれるでしょう。
35Lの大容量ながら、素材自体が軽量なため持ち運びのストレスがありません。

「ツーウェイ」の名は、ダッフルバッグとリュックの2通りで使えることを意味します。持ち手部分を付け替えるだけで、簡単にリュック形状に変わります。

付け替えにはマグネットバックルが採用されており、ワンタッチで操作可能です。

リュックとして使う際のチェストストラップもマグネット式で、着脱が非常にスムーズです。

背面には反射プリントのカドヤロゴがあり、夜間の被視認性を高めています。

荷室は外側に1つとメインに分かれており、外側には大型スマホがすっぽり入ります。

メイン室には2つのサイドポケットがあり、イヤフォンなどの小物を整理して収納できます。

容量

・収納できたもの
ローチェア、テーブル、ガジェットポーチ、シングルバーナー、1Lボトル、モバイルバッテリー、マグカップ、名刺入れ、カメラ、マイク、老眼鏡、サングラス、スマホ、レインウェア上下、財布類

驚くほど多くの荷物が入りました。一般的な35L級のバッグよりも効率よく収納できる印象です。

背負ったイメージ

バイク用品メーカーが作ったとは思えないほどスタイリッシュで、旅行やジムにも違和感なく持っていけます。

背負ってみるとサイズ感はありますが、ダッフルベースでマチが広いため、横幅や高さは一般的なリュックと大差なく、邪魔に感じることはありません。

まとめ

今回はカドヤの新作バッグ3点を紹介しました。
率直な感想として、普段使いできるバッグとして、デザインと機能性をかなり高い次元で両立させていると感じました。

バイク乗りの視点で見ると、「ダッフルにループがあればシートバッグとしても使えるのに」と考えてしまいますが、そうした「バイク専用」の追求をあえて抑えることで、普段使いしやすい絶妙なデザインに仕上がっています。

カドヤのような老舗ブランドが、今のライダーのライフスタイルに合わせた挑戦的なモノづくりを続けているのは素晴らしいことです。
伝統的なスタイルも魅力ですが、こうしたカジュアル路線の進化も非常に楽しみな展開だと感じました。

この記事を書いた人 / 相京雅行


12年間バイクパーツメーカーに勤務したのち、現在はバイクやアウトドアメディアのライターや、ワークウェアメーカーのアンバサダーも担当。

YouTube「アイキョウ バイクチャンネル」ではバイクの試乗、ヘルメットやジャケットなどの用品レビュー、時事ネタに関する考察など、バイクに関することを幅広く発信中。

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