オールレザー 2ピース レーシングスーツ ③
その3 「製作内容」
今回は、革素材と製作内容をご説明させて頂きます。
革は、国内原産ホルスタイン(乳牛)のミンクル革。
カラーバリエーションも豊富です。
黒に関しては艶ありカウと、艶なしカウがあります。
今回のパンツに使用したものは艶なしカウで、別名オイル黒とも呼びます。
ジャケットはミンクル革にて配色、呼び名は違いますが、オイル黒と
原皮、なめしは、同じ内容です。
なめし方法は、フルクローム。
革の厚さは1.6mm。
オイル黒は、革の表面(銀面)の艶感を抑えたマットな仕上がりで、程よいキメの
整った「カクシボ」であり、雨、汚れ、摩擦、紫外線による日焼け、色抜けなど、
ライディングウェアに適した表面強度を持たせるために下地に黒の染料を使用し、
トップにラッカーにて「マットブラック」の顔料を吹きつけています。
素上げ染料仕上げの革と比較すると、革本来の風合いという意味において透明感はないのですが、
1.6mmの厚さと程よい油分を含んだ柔らかさで、独特な良い味をかもし出しています。
重複しますが、
革の強度については、大きなメリットがあります。
引き裂き、引っ張り、摩擦、染色、日光堅牢度、全てにおいて、「日本皮革協会」基準の
検査数値において、高い水準値を持ちあわせており、「MFJ」公認レザーとして、
弊社で長年使用し続けている、信頼と実績のあるものです。
多角的に堅牢でありながらも、柔軟性にとみ、新品着用時から、体に対しての馴染み具合も抜群に良く、
「フワッ」と包み込まれる様な、心地良いフィット感を得ます。
(仕様)
・ オールレザー(ウエスト部ファスナー連結)
・ ジャケット(ラグランスリーブ、レーシングカラー)
・ パンツ (ローライズ、ブーツイン仕様)
・ 肩、肘、腰、膝、ウエスト帯に内当てウレタンパット
・ 脊髄、尻、すねに裏あて2枚革
・ 着脱式脊髄パット 又は硬質可動型パット
・ 膝パット(プラパット又は、TPFウレタンパット) 中袋式にて
膝位置の移動設定可能
・ 腰部 (着脱式パット)
・ 裏地 (ポリエステルメッシュ着脱式)
・ スペック表記
レース走行時の万が一の事故に備え、フロントジップ部風除けフラップにカタカナにて
フルネーム、血液型を表記
・ MFJ公認タグ、ヘッドファクトリータグが縫い込まれます。
以上が今回の仕様内容となりますが、
お客様のご要望に合わせ、今回のスーツにシャーリング、ケブラーニットなど、
機能と軽量化を重視した設定のオーダーも可能ですし、
ワンピーススーツに、今回のデザインを取り入れて頂くこともできます。
時流に逆行するコンセプトのレーシングスーツですが、
興味のある方は、是非各店スタッフまでご連絡ください。
【原田】