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記事: As Tears Go By

As Tears Go By

As Tears Go By

レザージャケットの専門メーカーカドヤ


素肌にレザースーツと言えば、フジコさんでは無くレベッカです。
68年公開、映画 “ あの胸にもういちど ” のヒロインレベッカ。
極端に評価の別れる作品ですが、公開後40年以上経過した今も尚カルトな名作としてひっそりと残り続ける最大の要因は、レベッカのキャラクターとそれを演じたマリアンヌフェイスフルの魅力に他ならないと思われます。
素肌にツナギをまといハーレーダビッドソンに跨がるのは、悪名高きミックジャガーの恋人シスターモーフィンマリアンヌフェイスフル。
その衝撃的なマッチングに魅了されたのは私だけではないはずです。
しかし残念な事に劇中レベッカのライディングは危険極まりなく、見ているこちらがヒヤヒヤさせられます。
ヘルメットも被らず妄想運転中の恍惚とした表情はライディングハイの度を越え、もはや正気とは言えず結局そのまま60年代バイカームービーの鉄板エンディングに向かって疾走してしまいます。
ライディングはさておき後世に影響を与えた ” 素肌にツナギのレベッカスタイル ” ですが、こちらも現実の路上で再現するのには色々な意味で危険を伴います。日帰り温泉ツーリングの日であれば合理的装備と言えますが、走る度に裸になどなってはいられません。

レザージャケットの専門メーカーカドヤ


レベッカのイメージを一度バラバラに分解し、カドヤの解釈で再構築させたアイテムが " HF RIDE WADER MARIANNE "
厚さ1.8mmのオイルソフトステアは安全性と防風性を発揮します。 フリーのワンサイズながらストレッチ合成皮革の部分採用により幅広くタイトフィットし、チャップスよりも幾分軽快にロングブーツの延長として着用して頂けます。
セクシー&ワイルド  &細身の方でしたら男性でも全く問題ありません。
HF既製品ラインナップの中で私が初めて開発に携わった取り分け思い入れのあるアイテムでもありますが、近年では製作の全てを若手連中に任せていますので関わる機会はほとんどありません。
そんな中、オーダーマリアンヌの御依頼があり久しぶりに縫わさせて頂く事になりました。
オーダー仕様書に目を通していると、開発当時の殺気立った記憶が甦って来ます。
朝日の如くおとなしやかな笑みを浮かべ、だけど冷酷な指令を下すデザイナーに一矢だけでも報いるべく、入り立てのヒヨッコ職人と共にただガムシャラに工場をねぐらにしていたあの頃、、、、  などとセンチメンタルな気分になりかけたその時、ドロリとしたイヤな視線を感じそちらに目をやると、手が止まってやしませんか?とでも言いたげな上目使いで私の様子をうかがう若手職人と目が合いましたので間髪を容れずに、テメーに何が分かるコワッパが!とカウンターの視線で黙らせてから軽く一呼吸しマリアンヌ製作に取り掛かるのでした。

レザージャケットの専門メーカーカドヤ


膝上寸法を既製品より長めに設定。ストレッチ合皮を廃止しオールレザー仕立て。ガソリンタンクと接触しない外腿部分にピラミッドスタッズを新設。裾周りには、お客様のネームとシンボルをレザーでデザイン。
マリアンヌギラギラバージョン完成です。  御依頼有難う御座いました。
【市島】