名古屋店の日常(第九話)バイク用のブーツとは?
ここでは、店長「キタ」と新人「しらさわ」によるちょっとタメになる話を名古屋店の日常を切り抜いてお届けします。
第九話:バイク用のブーツとは?
しらさわ | 今日の雨は夜までやまないみたいですよ。 |
キタ | みたいだね。 |
しらさわ | 雨の日は持ち物が増えるし、大変じゃないですか? |
キタ |
レインウェアとか? いやーもう、慣れたよ。 それに雨の日のバイクも悪くないよ。自然現象を体感できるのがバイクの醍醐味でしょ。 |
しらさわ |
そうですかぁ、僕はまだその境地には至っていません。 キタ店長は根本的にオフ車が好きですからね。僕は街中をスマートに走りたい派です。 |
キタ | そう? なんだかんだ言って、ちゃんと雨の日対策してくるしらさわ君はしっかり者だよね~。雨の日にバイクに乗る人見ると「バイク好きなんだなぁー」って、思うよ。 |
しらさわ | 仲間意識的なやつですか? |
キタ |
そうだね。「俺たちスポ根ライダー!」だってね。 ところで、しらさわ君のレインブーツはゴツいね。 |
しらさわ | !? 先ず、「スポ根ライダー」を処理しましょう。また、変な言葉を流行らそうとしてません?(苦笑) |
キタ | 昔は不条理に立ち向かう奮闘や努力を描いた根性系スポーツアニメがあって、それらを「スポ根」と表していたんだよ。もちろん僕しか言ってません。説明させんでくれ、恥ずかしいわ。(笑) |
しらさわ |
だと思いました。(汗 ブーツはカドヤのブーツをまだ持っていないんで、ワークブーツを使ってます。 |
キタ |
ふーん、それって、つま先のスチール入ってるの?バイク用? この前、一般的なブーツとライディングブーツに違いがあるって教えたでしょ。 |
しらさわ |
いえ、ワークショップで買ったのでバイク用ではないです。 そうそう、聞こうと思ってたんですが、どんな違いがあるんですか? |
キタ | 例えば、工場なんかで履く安全靴やエンジニアブーツはつま先に鉄芯が入っていて安全だよね? |
しらさわ |
そうですね、エンジニアブーツにトゥスチールがあると、本物って感じがします。 でも、ライディングブーツには入ってないんですよね? |
キタ |
うん、鉄芯は事故で変形したときつま先を切断してしまった事例が海外であって、少なくとも日本のメーカーでバイク用を謳っているブーツに鉄芯は殆ど使っていないんじゃないかな。 それに、シフトチェンジペダルと鉄芯で表革を挟んでしまうから、破れの原因になることもあるよね。だから、入っているとしたら樹脂製のつま先芯だよ。 |
しらさわ | なるほど。ウェブサイトで調べてみたんですが、鉄芯が入ったエンジニアや安全靴をバイクで使用する記事やブログはいろいろ紹介されていました。それは、あくまでも個人的な見解であってメーカーとしては作っていないんですか? |
キタ | まぁ、一部例外でワーク系の派生モデルで存在してるけど、そもそも工場で足を守るためのブーツだから。目的が違うんだよ。JISだったかの規格で決まってるよね。 |
しらさわ | そうなんですね。 |
キタ |
例えばライディングブーツでも競技用のレーシングブーツになると紐靴は無くてベルクロを使うし、ファスナーは金属製じゃなくてナイロンコイルを使うよ。 軽量化できるし、転倒などの緊急時にファスナーが摩擦で融解してもコイルファスナーやベルクロの方が強引かつ素早く脱げるし。 あと、ファスナーが破損して着脱の妨げになってしまわない様に、転倒時に路面との接触が少ない体の内側に付けるのが基本構造になっているんだ。 |
しらさわ | へー。でも、全てのライダーが速さを競う訳じゃないですから、いろんなブーツがあって、カドヤでもG2-RD BOOTSのようにレーシングブーツ系や、RAPTOR BOOTSのようにファッション性のあるモデルがあるんですよね。 |
・4012 G2-RD BOOTS 前後足首シャーリング仕様、レースからツーリングまでオールマイティーに使える。 |
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・4337 RAPTOR BOOTS パデッドデザインが特徴的。ハードな印象だが、履き心地は柔らかく軽く街歩きも含め使用しやすい。 |
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キタ |
そうです。結局、革ジャンだって今は定番からカジュアルラインまであるから、ブーツも同じなんだよね。 鉄心入りのブーツを否定している訳じゃないし、普段着使いの革ジャンを否定している訳じゃない。 ただ、どのようなバイクライフを送るか決めるのはお客様で、少なくともカドヤではバイクに乗りやすいアイテムを揃えているから、安心して使って欲しいなぁと思うよ。 |
しらさわ | そういえば、カドヤの商品もカジュアルな物が増えていますよね? |
キタ | うん。革ジャンも柔らかくなったし、普段使いしやすいシンプルな見た目の物とかね。最近はファブリック系もいいよね。 |
しらさわ | カドヤは革のイメージが強いですけど、実際のところファブリックはどうですか? |
キタ |
そうか、しらさわ君はバトル全盛期のカドヤを知らないからか。 以前は世紀末かってくらいワイルドなお客様も多かったよ。革のイメージが強すぎて、だいぶお客様の層を絞ってたかも・・・。 |
しらさわ | えっ?なんですかバトルって? |
キタ |
いまじゃカタログにも載ってないからね・・・。 まぁー、今度ゆっくり教えるよ。 で、ファブリックなんだけど、 |
(扉が開く音)
キタ
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あっ、お客様がみえたね。 |
しらさわ
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いらっしゃいませ! |
キタ
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いらっしゃいませ! |
キタ
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(また、時間があるときに話すよ) |
つづく・・・
登場人物のご紹介
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キタ |
しらさわ
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