GOGGLE×KADOYA
KADOYA MAGAZINE . Vol31
GOGGLE×KADOYA
自然体を演出するこだわりのマテリアルは際立つ存在感となり、
本格の凄み放つ!
撮影:柴田直行
文:葉月美優/編集部
車両協力:大塚泰史
スクリーンに映し出される姿に魅了され、トキメキ、憧れた。
異次元の物語ではなく、仮想と隣り合わせのリアリティに酔い、「いつかは自分も!」と心を熱くした。
「現在」、ハリボテと誤魔化し、虚言と偽りに溢れかえる中、本物を見極めるチカラが必要だ。
そんな時代だからこそ、霞に覆われ真実を映し出さない小さな窓に翻弄されない、己の感性を信じ、そして研ぎすませ!革製品の老舗「KADOYA」が放つライダースジャケットは隙のない造り込みで、それぞれが造り手の信念や意志を表現するシンボライズなアイテムとなっている。
今回紹介する2点のレディースレザーウエアも、ライダーに響くギミックと実用性を兼ねた造りで、『本物』だからこそ纏うことのできる風格を漂わせている。街道ならではのペトリコールに秋の訪れを感じる時節、モデルの葉月美優がKADOYAをまとい疾走する。
男性用として先行販売されていたEURO CAPPを女性専用にリデザイン。元々ユニセックスなデザインだったが、EURO CAPPならではのゆとりあるフォルムを活かしつつ、女性らしいデザイン演出をプラス。
ラフな着回しも可能で、街着としても様々な表情を魅せてくれるのが特徴的で、着用するシチュエーションを選ばない。
力強い表現力のあるボディには、厚みを抑えても尚強靭かつしなやかさを持つゴートスキン(山羊皮)を採用。ナチュラルなゴートスキンの表面は艶やかに仕上げられ、ワイルドでありつつ繊細な動きにも豊かな表情を見せる面白さがある。
フードは取り外し可能で、高いファッション性と実用性を兼ね備え、オートバイのジャンルやモデルを問わない器用さを持ち合わせている。
襟元にはフードのアジャストコードを抑えるフラップを設け、EURO CAPPならではの大きなデザインアクセントとしている。
(葉月美優)コメント
「フードが付いているレザージャケットって、かなり惹かれます。フードを実際に被らなくても、佇まいがとてもお洒落ですよね。軽く街を流して、そのままお買い物をする時でも、違和感なく街着として着られます。
高速道路での移動で、フードのバタツキが気になるようなら取り外しが出来るのも嬉しいですね。シルエットも、ゆったりしながら無駄にダボつかない程良いバランスで、インナーの重ね着にも対応し、ファッション面でもコーディネイトの幅を広げてくれます。
フードが付いている分、重く感じるかもしれませんが、薄手のゴートスキンを使用しているので、意外に軽くて気軽に羽織ることできます」
女性として、ライダーとして Wジャケットに求める要素が うまくバランスされている。
既存モデルからの派生ではない、レディスモデルとしてゼロからデザインされたWライダースジャケットがDORISだ。
脇から下のウエストから腰にかけてのAラインを極端に強調し、不恰好になってしまっているジャケットが多い中、数多のオーダージャケットを手がけてきたヘッドファクトリー(本社工場)の持つノウハウが活かされたパターンデザインを採用。
レザージャケットならではのコアな機能性を保持しつつ、フェミニンなシルエットを崩さない袖付けや、アクションプリーツを持たないシンプルな背面など、オリジナリティ溢れる仕上がりをみせる。落ち着きのある表情をみせるレザーは、きめの細かい表皮のステアハイドを採用。
動きもスムーズでしなやかなので、着始めからの馴染みの良さが特徴ともいえる。フロント合わせのラインとシンメトリーとなる切り返しや、ポケットジッパーの配置など、ボディラインを強調するシルエットに沿ったものとなっている。
「バイクで走る時は機能性や運動性が求められますが、そのまま街着となるとゴツくて向かないモノが多いと思います。
また、ファッションでWジャケットの要素を取り入れたモノは、可愛らしさ優先で極端にショート丈だったり装飾に凝っているモノだったりして、バイクに不向きだったりします。
(葉月美優)コメント
DORISは、バイク用のジャケットでありながら、W革ジャンの要素をしっかり落とし込み、女性のボディラインを活かすシルエットとなってます。
腰までカバーするボディは、立ち姿がとても美しくキマります! また、アメリカンWジャケットの定番の装飾、エポレットや腰を回りのベルトやループを排除することにより、スッキリ見せるとともに軽さにも貢献していると思います」
オートバイのある贅沢生活を楽しむ雑誌です。
国産車だけでなく外国車をハイクオリティな写真とともに徹底的に掘り下げています。ライディングウェアなどのギアなどにもスポットを当てています。